アルヒ動物病院は、札幌の動物病院です。イヌ・ネコ・ハムスター・ウサギ・フェレット・他小動物の診療をおこなっております。
ウサギは完全草食性の動物で、主食となるものは、牧草・野菜・ペレットの3つです。
ウサギも他の動物と同様に成長期・維持期・妊娠、授乳期・シニア期などによって栄養の要求量は異なるため、それぞれのライフステージにあった食餌を与えるべきです。また、ウサギは幼いうちについた食習慣を変えるのは難しいことが多いため、幼いうちから正しい食生活を心がけることが大切です。
ウサギの食餌は牧草を中心とし、ペレットや野菜は決まった量を1日2回与えるようにします。
水は常に飲めるようにしておきます。
・牧草
牧草は常に食べられるように与えます。ウサギは歯を前後左右に動かしながら牧草を食べることによって、歯をすり減らし、適度な長さや形を保ちます。また、牧草の粗い線維が胃腸の働きを活発にする効果があります。
一般的なウサギには、タンパク質やカルシウムが少なく、低カロリーのイネ科チモシーやオーチャードの牧草を与えます。
マメ科のアルファルファは、タンパク質やカルシウムを多く含み、高カロリーなため、成長期や妊娠中、授乳期のウサギに与えるようにします。また、尿石症を引き起こす場合があるので、通常は控えた方がよいでしょう。
・野菜
1日2回食べ具合を見ながら、量を決めて与えます。根菜と葉物を組み合わせ、3種類以上の野菜を少しずつ与えるようにします。野菜の中にはウサギに与えてはいけないものがあるので注意が必要です。
与えてよい野菜
人参・大根・大根の葉・小松菜・サラダ菜・セロリ・サニーレタス・カブ・チンゲン菜・大葉・ルッコラ・バジル・クレソン・ミントなど。
与えない方がよい野菜
ネギ類・じゃがいもの芽・ニラ・ニンニク・生の豆・果物の種・どんぐり・観葉植物・ピーナッツ・チョコレート…中毒になる危険性があります。
イモ類…お腹の中で発酵してガスが発生し、鼓張症になる可能性があります。
レタス・キュウリ・トマト…水分を多く含むため下痢を誘発する可能性があります。
キャベツ・白菜…摂取しすぎると甲状腺ホルモンの分泌を阻害し、成長障害を引き起こす可能性があります。
与えすぎには注意すべき野菜
パセリ・ほうれん草・モロヘイヤ…尿石症の原因となるカルシウムやシュウ酸を多く含んでいるのでいます。また、モロヘイヤの種と茎にはウサギにとって毒となる成分が含まれているので要注意です。
ウサギは食餌中のカルシウムを非常に効率よく吸収し、余分なカルシウムは尿中に排泄するしくみを持つ。そのため、カルシウムの過剰摂取は尿石症になる可能性が増えるので、カルシウムを多く含む野菜の与えすぎには注意が必要です。
・ペレット
牧草をメインと考え、ペレットは栄養のバランスを整える役割として与えます。制限せずに与えると肥満になりやすいので、決まった量を1日2回与えます。また、ペレットの与えすぎも、カルシウムの過剰摂取となり尿石症を引き起こすことがあります。
チモシーが主原料で作られているものが最適です。
・おやつ
ウサギは甘いものを好むが、おやつの食べ過ぎは栄養バランスを崩すことがあるので注意が必要です。好みの野菜や、果物、野草をおやつとして与える方がよく、果物や市販のおやつ(クッキー・ゼリーなど)の与えすぎは肥満につながります。