アルヒ動物病院は、札幌の動物病院です。イヌ・ネコ・ハムスター・ウサギ・フェレット・他小動物の診療をおこなっております。
主に免疫系と血漿タンパク疾患の時に測定する項目
TP(血清総タンパク)-血液中の全てのタンパク質。大きく分けて、アルブミンとグロブリンから構成されます。
正常値:イヌ5.0~7.5、ネコ6.0~8.2(g/dl)
高-脱水、炎症、肝疾患、骨髄疾患
低-肝疾患、腎疾患、栄養性疾患
Alb(アルブミン)-肝臓で合成されるタンパク質。
正常値:イヌ2.3~3.6、ネコ2.4~3.9(g/dl)
高-脱水
低-肝疾患、腎疾患、心疾患、炎症性疾患、栄養性疾患、重度の胃腸障害
グロブリン-数種類ありますが、最も重要なのは免疫グロブリンで、免疫反応に関与しています。
正常値:イヌ1.9~3.9、ネコ2.9~7.7(g/dl)
高-感染症、免疫介在性疾患、リンパ系の腫瘍
低-産生低下、出血、タンパク漏出性腸症、点滴などによる血液希釈
主に泌尿器系疾患の時に測定する項目
腎臓の機能が低下し濾過能力が落ちると上昇する
BUN(血中尿素窒素)-タンパク質の終末代謝産物。肝臓で合成されます。タンパク質分解時に発生するアンモニアを無毒化するため、二酸化炭素とアンモニアが結びついた結果できた物質です。
正常値:イヌ6~33、ネコ12~41(mg/dl)
高-腎疾患、脱水
測定前に激しい運動をすると上昇することがあります。
低-水分過量、肝疾患、栄養性疾患、低タンパク食
Cre(血清クレアチニン)-筋肉内で合成されます。
正常値:イヌ0.6~1.6、ネコ0.7~2.5(mg/dl)
筋肉運動のエネルギー源となるクレアチンが代謝されてできた物質です。
高-腎疾患、尿路閉塞、脱水、溶血性疾患、筋疾患、筋肉の外傷
低-肝疾患、筋肉の喪失、妊娠
主に内分泌疾患、代謝性疾患の時に測定する項目
IP(無機リン)-主にカルシウム、マグネシウムと共に骨や歯に存在しています。血中の無機リン濃度は腎臓で調節されています。
正常値:イヌ2.5~5.9、ネコ1.8~7.0(mg/dl)
高-腎疾患、内分泌疾患
低-腎疾患、内分泌疾患、栄養性疾患
Ca(カルシウム)-骨、歯の基質です。
正常値:イヌ8.8~11.2、ネコ8.8~10.4(mg/dl)
高-悪性腫瘍 ※犬ではリンパ腫が最も多い
内分泌疾患、腎疾患
低-栄養性疾患、腎疾患、内分泌疾患、エチレングリコール中毒(不凍液など)
子癇…産後の小型犬に多く見られます。
母乳を作るためにカルシウム需要が急激に増加するが、体がそれに対応できずカルシウムが不足している状態。
Mg(マグネシウム)-主にカルシウム、リンと共に骨や歯に存在しています。カルシウムの濃度調節を行います。
正常値:イヌ1.0~2.2、ネコ1.8~2.5(mg/dl)
高-薬物性
低-内分泌疾患、栄養性疾患
ひとつひとつの検査結果よりも、複数の検査を総合的に検討し、病気の有無を判断します