アルヒ動物病院は、札幌の動物病院です。イヌ・ネコ・ハムスター・ウサギ・フェレット・他小動物の診療をおこなっております。
1週間ほど前からクシャミをしだしたロップイヤーのウサギさん。食欲元気はありますが、次第に鼻汁やメヤニも出始めました。結膜炎も出ています。
ウサギさんがクシャミ、メヤニを出す病気は大きく3つに分けられます
:環境によるもの:
木製のスノコ、チップによるアレルギーや、不衛生なケージが原因となっていることがあります。不衛生な環境はどんな動物でもアレルギーや鼻炎、結膜炎の原因になる可能性がありますし、皮膚炎なども引き起こすことがあります。まずアレルギーの原因物質を突き止め、それを除去し、衛生的な環境で飼育することです。状況に応じて抗炎症剤や抗生剤を使います。
:感染症によるもの:
多頭飼育での発生が多く、飼育直後の個体はとくに注意が必要です。感染症には幾つかの細菌が関わっていることがあります。特にパスツレラ症はスナッフルと呼ばれ、重症になる場合があり、最悪死に至らしめることもあります。確定診断には原因菌の分離同定です。治療は抗生剤や補液、栄養剤などですが、軽症では一見正常に観えるケースもあり、他の子にうつすことがあるため、早めの対応が必要です
:歯根炎によるもの:
不正咬のある子や高齢のウサギさんは歯根部に炎症が起こっていることがあり、鼻から目にかけて炎症が及ぶことがあります。口の中は観察しづらく、気が付かずに慢性的になることが多く、食事を摂らなくなることもあります。抜歯や口腔内衛生の維持、抗生剤等で管理します。
今回の子は環境からくるものだった様で、チップの交換とケージの衛生管理でよくなりました。
サギさんのクシャミ、メヤニ、結膜炎は重症になることや慢性になることも少なくありません。早めの対処がベストです。