毛繕い、小さな便~ウサギの毛球症2012年02月03日

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3日前からだんだん食欲がなくなったウサギさん。

元気はありますが、今日は好きな小松菜も食べず、便も小さくほんの少しです。

X-ray(レントゲン)検査では、何も食べていないのに胃の中に多量の内容物らしき影と胃、腸にガスが映っています。典型的な毛球症の映像です。

ウサギさんは換毛、ストレス等で過度に毛繕いをすることがあります。ネコちゃんと違って嘔吐することができません。また、幽門部(胃の出口)が狭いため閉塞が起こりやすくなっています。舐めた毛が絡まって胃の中に残ってしまい、胃腸の動きが止まり、食べ物が消化できず、食欲が落ちてきます。何日も胃腸の動きが止まってしまうと、悪玉菌が増え始め、一層状態が悪化してきます。時には胃穿孔を起こし、急性の腹膜炎やショック状態に陥り急死することもあります

初期症状は食欲の減少と小さく少ない便です。軽症であれば、毛球除去剤や消化器運動を刺激させる薬を使い治療しますが、重症では外科手術を行う場合もあります。

幸い、今回のウサギさんは1週間の治療で完治しました。

食餌の繊維質不足は胃腸の運動性低下の原因になるため、予防には繊維成分の多いペレット、緑黄色野菜(コマツナ、チンゲンサイ、ニンジン、ダイコンの葉等)、乾草を与えます(ホウレンソウはシュウ酸が多く結石が出来やすいため避けてください)。また、パイナップル、パパイヤに含まれる酵素は毛が絡むのを防いでくれますが、毛玉になってからでは効果はあまり期待できず、過熱したものは全く効果がありません。ネコちゃん用の毛玉除去剤も予防になります。

適切な食餌、適度な運動とストレスを与えない生活を心がけ、食欲がない、元気がない、体重が減ってきた、便が小さい等の症状が観られたならすぐ動物病院へ

 

 

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