アルヒ動物病院は、札幌の動物病院です。イヌ・ネコ・ハムスター・ウサギ・フェレット・他小動物の診療をおこなっております。
1週間前から体を痒がりはじめ、赤く腫れてきたという3歳のニャンちゃん。
腹部と大腿部内側に直径が1~2cmの脱毛があり、炎症で赤く盛り上がり、一部潰瘍化しています。突然痒がりはじめ、執拗に舐めて次第に拡がってきたようです。
食べ物、おやつ、環境にも変化がなく、しいて変わったことと言えば、訪問者が多かったとのこと。
皮膚を調べると好酸球と呼ばれる細胞が多く、血液の中でも好酸球が増えています。
好酸球性肉芽腫症候群と呼ばれている皮膚病です。
上口唇に潰瘍ができるタイプ、腹部や大腿内側にできるタイプ、顔面にできるタイプがあり、放置すると悪化してくることが多く、早期の治療が必要です。
原因はアレルギーが関連していると言われていますが、不明の部分も多く、一度完治しても再発することがよくあります。
グルココルチコイド(ステロイド)療法が効果的とされ、場合によっては抗生物質を使用します。
今回のニャンちゃんもステロイド療法で一度完治しましたが、3~6ヶ月置きに再発を繰り返し、治療をしています。
原因がはっきりしないため、アレルギーの可能性のある食事や環境は避け、ストレスはできるだけ与えない生活が理想です。