突然の痒み~好酸球性肉芽腫症候群2011年12月05日

ホーム > アーカイブ > 突然の痒み~好酸球性肉芽腫症候群

1週間前から体を痒がりはじめ、赤く腫れてきたという3歳のニャンちゃん。

腹部と大腿部内側に直径が1~2cmの脱毛があり、炎症で赤く盛り上がり、一部潰瘍化しています。突然痒がりはじめ、執拗に舐めて次第に拡がってきたようです。

食べ物、おやつ、環境にも変化がなく、しいて変わったことと言えば、訪問者が多かったとのこと。

 

皮膚を調べると好酸球と呼ばれる細胞が多く、血液の中でも好酸球が増えています。

好酸球性肉芽腫症候群と呼ばれている皮膚病です。

上口唇に潰瘍ができるタイプ、腹部や大腿内側にできるタイプ、顔面にできるタイプがあり、放置すると悪化してくることが多く、早期の治療が必要です。

原因はアレルギーが関連していると言われていますが、不明の部分も多く、一度完治しても再発することがよくあります。

グルココルチコイド(ステロイド)療法が効果的とされ、場合によっては抗生物質を使用します。

今回のニャンちゃんもステロイド療法で一度完治しましたが、3~6ヶ月置きに再発を繰り返し、治療をしています。

 

原因がはっきりしないため、アレルギーの可能性のある食事や環境は避け、ストレスはできるだけ与えない生活が理想です。

 

 

トラックバック URL

このページのトップへ ▲