アルヒ動物病院は、札幌の動物病院です。イヌ・ネコ・ハムスター・ウサギ・フェレット・他小動物の診療をおこなっております。
リンパ系はリンパ液、リンパ管、リンパ節からなっています。
リンパ液は血液から血球を取り除いた成分の血漿が浸み出したものです。血液は体の末端で一部が毛細血管から出て細胞に酸素や栄養を届け再び毛細血管に戻り、1割ほどは毛細リンパ管に入ります。
リンパ管はリンパ節で合流しながら太くなって胸部に集まり、静脈に注ぎます。
リンパ節のなかで主要なものは大血管の周囲や内臓に出入りする血管に沿って集まっています。また、下顎リンパ節、浅頸リンパ節、腋窩リンパ節、鼠径リンパ節、膝窩リンパ節は体表リンパ節と言って体の表面にあり、触ることのできます。
リンパ液の流れは、末梢から中心に向かう一方通行の流れしかありません。リンパ管には静脈と同じような弁があり逆流を防いでいます。
リンパ系には心臓のようなポンプ機能はなく、リンパ液の流れを作り出しているのは臓器の動きや骨格筋の運動なので、血液に比べ非常にゆっくりしています。
役割
リンパ液にはリンパ球などの免疫細胞、タンパク質、無機塩などが含まれます。
リンパ液は全身の代謝産物を回収、排泄し、免疫細胞は異物や病原体など撃退します。
リンパ節は免疫細胞が豊富でリンパ液に入った異物や細菌、ウイルスなどの病原体を除去し、抗原提示細胞として働きます。
リンパ節の腫大
リンパ節は細菌やウイルスによる感染、炎症、腫瘍など様々な原因で腫大します。病気の種類によって腫大する場所、硬さ、痛みなどが変わってきます。
リンパ腫
リンパ腫はリンパ球が腫瘍化したものです。無制限に増殖するため、体中のリンパ節が腫れてきます。発見された時点で全身に腫瘍細胞が回っていることがほとんどです
浮腫(むくみ)
リンパ管の閉鎖でリンパ液がうっ滞すると浮腫(むくみ)がおこります。