アシドーシス・アルカローシス2023年12月09日

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哺乳類の体液(血液やリンパ液)のpH「水素イオン濃度(H+)」は、常に弱アルカリ性の7.4±0.05(7.35~7.45)に保たれています。

 

さまざまな原因でpHのバランスが崩れ、血液のpHが7.35未満(酸性)になった状態をアシドーシス」、7.45を超えた(アルカリ性)状態をアルカローシス」と言います。

それぞれ呼吸不全が原因で起こる「呼吸性」のもの、腎臓や消化器の障害による「代謝性」のものがあります。

呼吸性アシドーシス

呼吸数の減少を伴う呼吸器疾患に起因し、酸素量の減少(酸である二酸化炭素CO₂の増加)によってpHが酸性に傾きます。

呼吸性アルカローシス

過換気などによる呼吸数の増加で、酸素量の増加(二酸化炭素CO₂の減少)によってpHがアルカリ性に傾きます。

代謝性アシドーシス

糖尿病や腎不全などで体内の水素イオン(H+)の増加、またはアルカリ性物質である重炭酸イオン(HCO₃-)の減少よってpHが酸性に傾きます。

代謝性アルカローシス

胃酸の嘔吐などで体内の水素イオン(H+)の減少、または重炭酸イオン(HCO₃-)が増加によってpHがアルカリ性に傾きます。

 

症状

軽度のアシドーシス、アルカローシスではほとんどの場合無症状です。

重度の場合はアシドーシスになると浅く不規則な呼吸、血圧の低下、ショック、昏睡などが起こり、アルカローシスになると筋痙攣、反射の亢進、意識障害、昏睡などで、どちらも急死の恐れがあります。

 

体液のpHの調整

体液のpHを常に平衡状態に維持しているのが肺と腎臓です。

肺は酸である二酸化炭素(CO₂)を排出します。

腎臓は重炭酸イオン(HCO₃⁻)を作って酸を減らします。

治療

原因疾患の治療が第一となります。

 

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