骨格筋のこと(遅筋と速筋)2022年09月20日

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骨格筋の筋肉繊維には遅筋と速筋と呼ばれる二種類の繊維があります。

筋肉それぞれがどちらかに分かれるというわけではなく、一つの筋肉でも両方の繊維が混ざり合っています。

体の内側にある筋肉は遅筋優位の筋肉が多く、身体の表面にある筋肉は速筋優位の筋肉が多くなっています。

 

  • 遅筋(typeⅠ)

酸素を運ぶミオグロビンが多く、この色素で赤く見えるため「赤筋」と呼ばれています。

中心部に多く、有酸素運動で良く使われ、姿勢保持に欠かせない筋肉繊維です。

疲れにくく、長時間の収縮に耐えられます。

 

  • 速筋(typeⅡ)

ミオグロビンの量が少なく白く見えることから「白筋」と呼ばれています。

体表に近い部分に多く、無酸素運動で良く使われ、瞬発的な動きで重要となる筋肉繊維です。

疲れやすく、長時間の収縮はできません。

 

速筋の中には遅筋と速筋の中間の性質を持つ繊維も存在します。

 

遅筋と速筋の割合

魚では常に泳いでいる回遊魚のマグロは赤身(遅筋)、砂に身を隠して一瞬で獲物を捕獲するヒラメは白身(速筋)と比較的分かりやすくなっていますが、哺乳類は比率としてどちらの筋繊維が多いかです。

ヒトの骨格筋は遅筋と速筋の割合がほぼ50:50だといわれています。

ネコは一瞬のスピードで獲物を捕まえるので、瞬発力を発揮する「速筋」が優位となっています。

イヌは群れで獲物を長時間追いかけて捕まえるため、持久力に適した「遅筋」や「中間型」

が優位です。

一般的に大型動物は大きな体の姿勢を維持するための遅筋が多く、小型動物は素早く動くための速筋が多いといわれています。

 

 

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