ネコの聴覚2019年10月04日
- ネコの聴覚の特徴
ネコは野生でいたときには小動物を捕まえ、人間に飼われ始めてからはネズミを捕獲 して暮らしていたため、その聴覚はネズミ駆除に特化しています。
ネコの聴覚は人間よりもかなり優れており、特にネズミなどが発する高音領域が聞き 取りやすいと言われています。
ネコ、イヌ、ヒトの聴覚で聞き取れる周波数「可聴域」
ネコの聴覚:25~7万5000ヘルツ
イヌの聴覚:15~5万ヘルツ
ヒトの聴覚:20~2万ヘルツ
ネコの耳は片方ずつ別々に動かし、異なる方向の音を聞き分けることができるため、音源の場所を正確に特定することができます。
ネコは高くて小さい音を好むため、男性の声よりも女性の声を好みます。
ビニール袋のカサカサ音はネズミや小動物の動く音を連想させる音のようです。
- 耳の構造
耳は大きく「外耳」、「中耳」、「内耳」に分けられます。
「外耳」は耳介と外耳道からなる部分で、外耳道の最も奥に『鼓膜』があり、音の振動で鼓膜が震えます。
鼓膜から奥が「中耳」で骨に囲まれた『鼓室』と呼ばれる小部屋があり、そこにある三つの『耳小骨』に鼓膜の震えが伝わります。
さらに奥には「内耳」と呼ばれ、聴覚に関わる『蝸牛』と平衡覚をつかさどる『前庭』や『三半規管』から成ります。蝸牛には神経細胞が多数のあり、音は脳へ伝達されていきます。
ネコの蝸牛内の神経細胞繊維の数は、人間よりも1万本多い5万本あり、人間よりも広い範囲の音を聞き取ることができます。
- 先天性聴覚障害
青色の目を持つ白ネコは、それ以外の目の色を持つネコよりも聴覚障害の個体が多く、目色が青以外の白ネコでの聴覚障害は17%~20%なのに対し、両目とも青色で全身が白ネコの場合は65%~85%と言われています。
これは色素を作る細胞のメラノサイトが、聴覚にも関連しているためです。
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