ネコの特発性膀胱炎2019年08月18日

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特発性とは原因が不明であることを意味しています。
ネコの下部尿路疾患(膀胱から尿道までの疾患)の半数以上は特発性と言われています。
比較的若年齢のネコ(2~6歳)での発症が多く、自然治癒と再発を繰り返すこともたびたびで、難治性の慢性疾患です。

症状
細菌性や結石による膀胱炎と同様の症状です。
頻回で少量の尿、血尿や濁った尿。
陰部を気にする。排尿時の疼痛。トイレ以外の場所での排尿。
再発しやすく、頻回の再発で尿道狭窄や尿道閉塞を起こす可能性があります。

原因
原因不明な膀胱炎ですが、環境中のストレスが要因の一つと考えられています
ネコはそれぞれの個体によってストレスの原因も違ってきます。
多頭飼育、環境の変化、食事の変化、留守番、騒音、天候、来客、等々
診断
尿検査、血液検査、レントゲン、超音波検査等で異常が見つからない場合は、特発性膀胱炎と診断されます。

治療
状況に応じて抗生物質、抗炎症剤、鎮痛剤、抗不安剤。
ストレスの回避
療法食
今は特発性膀胱炎様にストレスを軽減させる療法食があります。
飲水量を増やす
飲水量を増やすことで、尿の成分を薄めることができます。

特発性膀胱炎は非常に再発が多く、数年の間に約半数のネコが再発してしまいます。
再発を繰り返し、症状が慢性化すると治療が難しいこともあります。
尿道閉塞になった場合、治療しなければ2~3日で急性腎不全や尿毒症になり、死に至り
ます。
膀胱炎の症状が確認できた場合は早急に動物病院に連れて行きましょう。
また、適切なフード、ストレスを与えない環境が大切です。

 

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