イヌ、ネコの回虫症2018年07月30日

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イヌ、ネコの回虫症は、回虫という細長い10cm程の寄生虫によって引き起こされます。
感染した母イヌ、母ネコと子イヌ、子ネコとの間での母子感染や糞便中に含まれる虫卵が原因で感染します。人獣共通感染症です。

犬回虫 :ほとんど母親からの胎盤や乳汁から感染します。感染子イヌは生後3週目から虫卵を排出します。
イヌの免疫力が確立した6ヶ月以上になると、回虫の幼虫は殻に閉じこもり、成虫にならないため虫卵は確認できなくなります。イヌの免疫力が低下したときやメス犬が妊娠したとき再び活動し始め、成虫まで成長します。
成虫は5~18cm。虫卵は排出後、10~20日で感染力をもつようになります。
犬小回虫:まれに、イヌ、ネコとも汚染糞便やネズミなどの感染動物を捕食することにより感染します。
成虫は7~10cm、虫卵は排出後5~10日で感染力をもつようになります。
猫回虫 :母親の乳汁からの感染がほとんどですが、汚染糞便やネズミなど感染した動物を捕食することでも感染します。
胎盤感染はしません。イヌとは違い、成ネコになっても成虫になります。
成虫は5~15cm。虫卵は排出後、10~20日で感染力をもつようになります。

症状 :感染していても症状が現れない「不顕性感染」がほとんどです。
子イヌ、子ネコに多数の成虫が寄生した場合、お腹のふくれ、元気がない、発育不良、食欲不振、下痢、嘔吐などの症状が出ます。
治療法:抗線虫薬を投与します
予防法:犬・猫回虫は母子感染の可能性があるため、幼イヌ、幼ネコでの駆虫が特に重要です。
イヌは胎盤感染した場合、生後3週目から糞便中に虫卵が排泄されるので、3週齢までに駆虫薬投与を開始し、その後も定期的に駆虫します。
ネコでは胎盤感染しないため、6週齢から定期的に駆虫します。

ヒトへの感染
感染したイヌやネコの糞便中に排出された虫卵が口から入った場合、幼虫移行症の原因となります。 また、ニワトリなどのレバーの生食で感染する恐れがあります。

 

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