アルヒ動物病院は、札幌の動物病院です。イヌ・ネコ・ハムスター・ウサギ・フェレット・他小動物の診療をおこなっております。
瞳孔の形は動物によってそれぞれ異なります。
ヒトや多くの動物は丸い形の瞳孔を持ちますが、横長の瞳孔を持つ動物や縦長の瞳孔を持つ動物もいます。
丸い形の瞳孔
イヌはヒトと同様、丸い形の瞳孔をしています。
暗いところではヒトと同じように瞳孔は大きな丸になり、明るいところでは小さな丸い形になります。
ネコ科のライオンやトラも丸い瞳孔です。
縦長の形の瞳孔
ネコやキツネは、縦長のスリット状の瞳孔です。
縦長の瞳孔の網膜には暗闇でも見えやすい細胞が多く、比較的小型で夜行性の肉食動物に多くみられます。
縦長の瞳孔のメリットはピントが合う距離の範囲が広く(被写界深度が深い)、獲物との間合いが測りやすいと言われています。
また、明るい所では素早く瞳孔を縮め、網膜を守ることができます。
さらに、草むらや茂みなどの縦長の障害物が多いところで生活するには、縦に細長の瞳孔が有利であるとも言われています。
横長の形の瞳孔
ウシやウマ、ヤギ、ヒツジなどは横長の瞳孔です。
横長の瞳孔の網膜には明るいところで見えやすい細胞が多く、昼行性の草原に住む草食動物に多くみられます。
草食動物にとって自分の身を守るためには、いち早く敵を認識する必要があり、これらの動物は顔のほぼ真横に目が付いていて、広い草原を広範囲に見渡せるようになっています。
また、明るい場所で瞳孔を細めても広い視野を保てるようになっています。
さらに横長の瞳孔を持つことで、草を食べていても肉食動物の姿を発見しやすいメリットがあります。
このように瞳孔は、それぞれの動物の生活に合わせて、適した形に進化したものと言われています。